意味のわかりづらい病理学用語をまとめて解説します! という記事です。
- インディアンインク状クロマチン
インディアンインクとは「墨汁」のこと。まっくろなクロマチンという意味。
- 印環細胞
細胞質中に粘液が充満し、核が一方に圧排され薄い縁取りをした細胞像。胃癌に代表される。試験に頻出される。
- インディアンファイル様配列
細胞が一列に並ぶ配列。インディアンが襲撃する際、横一列に並ぶことからきている。
- 索状、リボン状配列
数層の細胞が一列に並び、直線~曲線のコード状配列をする形態。「索」とは太い縄のこと。
- デコイ(囮)細胞
すりガラス状のクロマチンを有し核細胞質比の大きい細胞を悪性細胞と鑑別を要するとして「囮(おとり)」細胞と命名された。
- カニバリズム
扁平上皮癌、腺癌などでみられる細胞相互封入像が細胞が細胞を食べているようにみえることから「カニバリズム」と呼ばれた。
- 木目込み細工様配列
細胞相互が密接に結合しお互いを圧排しあうように配列した状態。「木目込み細工」は箱根でよくみられる伝統工芸品。
- 柵状
体表を覆う上皮細胞や血管内腔の内皮細胞間で隣接する細胞の細胞膜が融合しているようにみえるほど密着しているような配列。
- 篩状
多数の孔が開いている「ふるい」のような形態。
- 癌真珠
玉ねぎのように辺縁から中心に向かい求心性に層状に角化した状態。扁平上皮癌に特徴的な像。
- 乳頭状
トウモロコシのように血管結合織の芯があり、周りに腫瘍細胞が増殖するような形状で切断面やみる角度により様々な形にみえる。
- ロゼット様配列
「ロゼット」とは小さなバラのこと。やや細長い細胞が一か所に集まり放射状やらせん状に配列する状態。
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