線維の染色

「線維ってなに?」

「線維を検出する意味とは?」

 のような疑問にお答えしようという記事です。

 

まず線維とは

  • 膠原線維
  • 弾性線維
  • 細網線維

という3種があり、これらの線維は病理の基本染色である HE染色標本では

筋肉や細胞質と区別しにくいという事情があります。

このため線維を検出する手段として特殊染色を利用することとなります。

技術的にはやコラーゲンに対する抗体を用いた免疫染色で染色し染め分けが可能ですが、

どこの病理検査室でも利便性やコストの点から特殊染色を主に利用して検出し、

診断に用いています。

 

次に、線維を検出する意味についてです。

それぞれの線維についてその利用法の一例を挙げます。

 

◊炎症の程度を判定するために膠原線維、細網線維を検出する

 肝炎では次のような判定基準があります。

 慢性肝炎診断基準(犬山分類) 

  •  F0:線維化なし
  •  F1:門脈域の線維性拡大
  •  F2:bridging fibrosis
  •  F3:小葉の歪みを伴う bridging fibrosis 

 線維化と炎症の程度は一定の相関があるため、

 肝臓の切片に対してAzan染色のような膠原線維や

 鍍銀染色のような細網線維をターゲットとした特殊染色を施し、

 線維化の程度の評価、すなわち肝炎の程度の評価に利用しています。

 

◊癌の血管侵襲の有無を判定するために弾性線維を検出する

 弾性線維染色により血管が明瞭に同定できるので

 EVG染色のような特殊染色により癌が血管を破り浸潤する像が捉えやすくなり

 血管侵襲の有無判定の助けとなります。

 

線維を染める特殊染色はこのような利用がされています。

 

以上「線維の染色」でした。

 

特殊染色を学習する前に押さえておきたいポイントですね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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